ますざぶ戦国群雄伝・最終話

耐用ポレールズ軍が意気揚々と自国の城に戻る。耐用領では既に天下統一の夢が叶ったみたいであるのか、国を挙げてのお祭り騒ぎとなっている。


押売タイヤンズ軍・色縞ワース軍・魔来徒(まくると)衆・駐日パラゴンズ軍・そして安心アイガース軍は、しばしの間、耐用と和睦して屈服する形となった・・・。


あれから一週間後・・・。


「怪我の具合は、どうですか?」
『大した事はござらんよ・・・今はゆるりと療養するだけの事でござるよ』
「平穏の時代が一応は訪れた・・・と言う事ですな」


核地下子は、耐用軍に屈する形となって他国へ飛ばされてしまう形となった。重臣の葛西彰広とソングも核にお供する事となったのである。残った配下の武将達は浪人となったのである・・・。


「これからどうするので?」
『祖国に戻りますよ。もし・・・また戦乱の世が訪れて拙者を必要とする時があるなら・・・』
「はははっ、その時は敵同士・・・でござりまするな?」
「それが武士と言う者でござるよ」
「では、そろそろ・・・」
「ああ、そうじゃな。拙者はこっちに行く。達者でな」
「某はこちらですな・・・次に会う時を楽しみにしてますぞ!敵であれ味方であれ、な」


次々と元安心軍の武将が各々の方向へと歩き出して旅立つ。


「・・・俊哉殿」
『何か?アファームドB殿?』
「良ければ拙者と参らぬか?拙者にはちょっとした宛があるのでな・・・貴公なら、そこそこの俸禄で召抱えられるかもしれぬしな・・・」
『・・・お気持ちは嬉しく思いますが・・・』
「そうか・・・いや、すまない。無理に引き止める事は出来ぬしな。まあ、気が変わったらいつでも拙者の元にお越し下され」
『埼玉・・・でしたな。なるほど、あそこには・・・』
「それでは、ここで。また何処かで・・・」
『世話になり申した。お気を付けて』


俊哉だけ一人その場に残る。しばらくして背後の大木に振り返り・・・


『お主、まだ居たのか?ジリ脚王冠。』
「水臭い事を言わないで下さいよ。自分も俊哉殿と同郷でござるよ?」
『・・・元はと言えば、お主に安心軍に誘われて加入したのだが・・・お主は、ちと活躍が遅過ぎたみたいだな?』
「えへへ・・・まあ、過ぎた事は良いとして行きましょうよ。国に戻るまでお付き合い致しますよ」
『・・・勝手にしろ・・・おい、ジリ。喉が渇いたぞ。炭酸入り果汁100%ポカリスエットを買って来い。見つかるまで帰って来るなよ』
「ええええ〜〜〜!?そ・・・そんなのあるんスか!?」


こうして、また・・・一つの戦記は終わった。束の間の平穏に身を委ねて、戦乱の世が訪れれば、昨日の味方は敵と化し、昨日の敵は味方と化す。そんな時代に生きる、もののふ(投稿者)達は今は静かに生き続ける・・・。   <完>