ますざぶ戦国群雄伝・第六話

魔来徒(まくると)衆と、安心軍の攻防が浜辺で行なわれた。安心軍は砂地対策は万全で、かんじきを履いている。海戦を考えていた魔来徒陣営は予想外の範囲であった。

「まさか、ばんえいの馬にソリを引かせて乗り込んで来るとは思わなんだ・・・」
「殿!早く下知を・・・ぐわっ!!」

魔来徒衆の総大将である周平・洋介の父が指示をしようとした矢先、先発の蛯反りが倒された。

ソリでやって来ただけに、蛯反りって奴だな!」
ツインターボの孫殿に続け!!」
「なんの!やらせるな!」

あっと言う間に混戦となり砂地に砂が舞う。蛯反りに続いて川上栄治がアファームドBに倒される。そこへ雪崩れ込む様に三番槍のソングが総大将めがけて突進して来る。

「お命、頂戴致す!」
「どけぇ!ここは通さぬわ!!」

魔来徒の競馬場探検部が芝叩きの棒(?)でソングを薙ぎ払う。だが、砂に潜って総大将の陣地に近付く者が居た・・・。

「安心軍総大将、核地下子!文字通り地下より参上!」
『ペッペッ・・・同じく安心軍が武将、俊哉も登場でござる!』
「何!?総大将が直々に参るとは・・・何て大胆な御仁じゃ!」
「殿、ここは拙者に任せて下され!!」

周平・洋介の父の護衛のスパイゴールドが前に出るが、俊哉が砂を浴びせて目を眩ませる。

「ぐわっ!卑怯な・・・!!」
『殿、今の内ですぞ!』
「(本当に我が家臣ながら卑怯だなぁ・・・)おう!せいやっ!!」
「ぬうっ・・・無念・・・」
「傷は浅いですぞ!・・・撤退じゃ!撤退じゃー!!」

機転を利かせて魔来徒の超大会が周平・洋介の父の護衛に入り、撤退の合図を出す。

「逃がすか!!」
「邪魔をするな!!」

追い打ちをかけるモッコリブライアントを倒して超大会はジャイアントスイングで海に放り投げる。

「くそっ・・・ここで逃す訳には・・・」
「超大会殿、ここは我等が引き受けます!殿を連れてお逃げを!」

そこへⅡ度寝とヒステリック・マゾが立ちはだかる。余談だけど前者もソフトMらしいので、ダブルのマゾかもしれない。安心軍のギャラクシィと葛西彰広は、この二人がマゾだと耳にしているので、どう攻め様か戸惑っている・・・。

「面倒ですな、この場合は・・・」
「うむ!どっせーーい!!」

二人は同時にダブルマゾの股間に蹴りを浴びせる。悶絶して倒れる敵将を他所に葛西とギャラクシィは敵総大将に向かおうとするが・・・。

「しまった!逃げられたか・・・」
「い・・・今だ!」
「あっ、マゾ共までも!」

あっと言う間に魔来徒衆は退却をしたが、結果的には総崩れとなったので、安心軍にとっては勝利を言える結果であろう。

「よし!皆の者、勝鬨をあげろ!」
「えいえい・・・おうーーーーーー!!」


・・・本城に引き揚げて、勝利の宴が行なわれる。核地下子は上機嫌だ。

「いやー、今回は見事な采配ぶりでしたな!」
「まったく。流石、大殿!」
「幸いにもソング殿とモッコリブライアント殿は軽傷でしたので、次の戦さにも出れそうですな」
「面目ありませぬ・・・ですが、次の戦いでは殿の働きに応えたいと思います」
「はっはっは、期待しておるぞ。まあ、飲め!」

そこへ俊哉の配下の忍びである、ジリ脚王冠。が現われる。

『ん?どうしたジリよ。お主もたまには飲め』
「飲めと言われても・・・それよりも・・・」

ジリ脚王冠。が、俊哉に耳打ちする。

あふっ・・・
「そんなボケしないで下さい。キモイですから」
『すまぬ。で?』
「色縞軍が軍備を整えてるとの情報を掴みました。恐らく・・・」
『殿?』
「ふぅむ・・・来るなら拒まずだな。浮かれるのは今だけとして・・・」

核が言う前に、既に諸将は散ろうとしていた。核は感嘆して微笑む。

「気持ちの切り替えが早いのう・・・」
『この前の敗戦で学びましたからね。それでは拙者もこれにて失礼・・・』
「待て。お主は付き合え。一人で飲んでてもつまらんしな。ジリも付き合え。な?」
『・・・御意(顔、近っ)』
「はっ・・・はぁ〜(顔、近いなー)」

その後、遅くまで俊哉とジリ脚王冠。は核地下子の無駄に長い話しに付き合わされた。競馬の話しから武勇伝とか、サラブレを持って来て「ホラ!これ!これ!」と自分の載ってるネタを自慢しつつ・・・。 (つづく)