ますざぶ戦国群雄伝

【第三話 熱血と海と魚】


敗戦を喫した色縞軍は、戦力の整ってない駐日軍の城攻めを実行する事にした。海戦が得意な色縞軍が選んだ所は、駐日軍の支城の一つである「竜宮城」であった。竜宮城は、三方が海に面しており陸からの攻めは難しい場所に造られている。ちなみに浦島太郎と関係無いです。


『海戦は我々の得意とする所。ここは一つ、先の敗戦から気持ちを入れ替えるつもりで挑みましょう』
「うむ」
「しかし、竜宮城は岬の様な場所に位置する城。攻略に利がございましょうか?」
「確かに、攻め落とした所で拠点にするには、いささか不便やもしれませぬな」


色縞軍の重臣・小田切衆の重兵衛とワオが具申する。


戦略的価値は無いやもしれぬが、海産物が取れる
「・・・(え?それだけ?)」
「(殿が以前、アワビとか伊勢海老が食べたいって言ってたのは、この事か・・・)」
『我々は殿のお考えに従うまで・・・ですな?』
「そうじゃな」


永遠プロムナードは、寿司が食べたい。それだけの事であった・・・。


「では、竜宮城の攻略についてじゃが、防備は整えてるとの情報を既に忍びから聞いておる」
「忍び?」
『・・・武田態勢X殿ですな』
「左様」
「(え?彼って忍者だったの?)」
「(他国に似た様なのが居ると思ったらそう言う設定だって事にするのが無難だと思ったのじゃろう)」
「その武田からの情報によれば、やはり海に面してる側の守備が甘いとの事じゃ」
「なるほど。では、早速出陣の準備をしますかな?」


色縞が誇る猛将・仙波学が立ち上がり勇む。


「うむ。仙波よ・・・先陣はお主に任せるぞ」
「ははっ!その大任、見事果たしてみせましょうぞ!」
「仙波の後方はわしが行く」
「おおっ・・・!」
「そしてわしの部隊の守備は夏への扉よ、頼むぞ」
「はっ!殿の期待に応える働きを見せましょう」
「左翼に小田切ワオ・・・そして・・・」


次々と名前が呼ばれ、呼ばれた者は立ち上がって直ぐに準備を整えに向かう。


「最後に・・・琉球。兵糧の補給の方は任せるぞ」
「御意」
「俊哉、すまぬがお主は今回は刀では無く、筆を握ってもらうぞ。お主が居ないと、この群雄伝が書き辛いだろうしな」
『そんな、ぶっちゃけないでくだされ・・・』
留守居を頼むぞ、鳩山と重兵衛」
「お任せあれ」
「ご武運を・・・」


色縞軍が軍備を整えて、船を出そうとしているその頃、駐日軍の竜宮城では・・・


「な・・・何ぃ?色縞軍がこちらに向かっているとな!?」
「はい」


駐日軍が総大将・夢幻桜花の元に武田態勢「い」(※表示的に見辛いので「」を付けさせてもらいます)が、報告をしていた。ちなみに、色縞の武田態勢Xとは、多分親族とか何か。


「(何か、て・・・)」
「漁業のシーズンだと言うのに・・・おのれ!色縞軍め・・・」
「(え?11月で?)」
「すぐさま、竜宮城に兵を向けるぞ!皆の者、行くぞー!」
「おおう!」


駐日軍は、熱血揃いの武将が揃っていて、いちいち暑苦しい。武田態勢「い」は、忍びなので感情を出さないが、そう言う設定なので自分も設定に従うフリをしてる。


「色縞軍は海戦が得意でしょうから、海方面から攻めて来るかと思うであります!」


駐日軍の軍師である、大円舞が両手を後ろで組んで声を上げて具申する。


「押忍!自分も大円殿の言う通りだと思うであります!」
「拙者も!」
「むぅ・・・確かに。では、我々も船の準備を致せ!」
「了解ですぜ!奴らを海に沈めてやりましょうぜ!」
「魚の餌にしてやろうぜ!」


こうして、竜宮城の合戦が始まろうとしていた・・・。 (つづく)


<<余談>>

『あれ?俺、第三話っぽいの予め書いてた気が・・・』と思ったら、リカバリした際に消したって事でした。オーダー発表がサラブレ発売日の三日前なので、今回は急ピッチで書き上げました。今週の⑫とかと日が近いと大変ですわ。「うまライダー」仕上げてて良かった〜。